北海道骨粗鬆症研究会

骨粗鬆症の情報と予防information and prevention of osteoporosis

骨粗鬆症の心配イメージ

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)は、骨密度の低下と材質の劣化によって骨が折れやすくなった状態のことです。

世界保健機関(WHO)では、低骨量と骨組織の微細構造の異常を特徴とし、骨の脆弱性が増大し、骨折の危険性が増大する疾患と定義されています。

高齢女性によく見られる疾患ですが、さまざまな病気や薬剤で生じることもあり、若い人でも発症することがありえます。


骨粗鬆症の予防法

1. バランスの取れた食事1,2):カルシウムやその吸収を促進するビタミンD、骨へのカルシウムの取り込みを助けるビタミンK、マグネシウム、リンなどの骨に必要な栄養素をバランスよく摂取することが重要です。乳製品、魚、豆、小松菜などの緑黄色野菜などの食品にこれらの栄養素が豊富に含まれています。

2. 適度な運動: 運動によって骨に刺激を与えることが、骨を強くするために重要です。ウォーキングや背筋筋力訓練などの運動は骨の密度を向上させるだけでなく、転倒予防効果によって骨折予防に役立ちます。太極拳が有効とする報告もあるようです。

3. 禁煙と飲酒の制限: タバコや過剰なアルコール摂取は骨粗鬆症のリスクを増加させる要因となります。禁煙と適度な飲酒を心がけましょう。

骨粗鬆症の治療法

骨粗鬆症の心配イメージ

骨粗鬆症の治療は、骨の健康状態を改善し、骨折リスクを減少させることを目的としています。

すでに軽微な転倒や“いつのまにか”骨折を起こした人はもちろんですが、定期的に骨密度を測定することで症状がないうちに骨の健康状態を把握し、必要な対策を取ることが推奨されます。

骨密度測定ができない場合は、WHOが開発したFRAX®という骨折リスク評価ツールを用いると自分でも判定ができます。75歳未満の方は、FRAX®の10年間の骨折確率が15%以上の場合、病院で骨粗鬆症の薬物治療をはじめたほうがよいかもしれません。

[FRAX®]骨折リスク評価ツール

どなたでもご利用いただけますので、骨粗鬆症が気になる方はぜひお試しください。


薬物療法

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骨粗鬆症の治療には、骨密度を上げたり、骨の材質を改善させることによって骨折リスクを下げることのできる薬物が用いられます。ビスホスホネート、選択的エストロゲン受容体調節薬(SERMs)、デノスマブ、テリパラチド、ロモソズマブなどが一般的な薬物です。専門の医師に相談し、適切な薬剤を選択してもらう必要があります。

骨粗鬆症の治療は長期間継続的に行うことが重要です。その間、種類の変更などの調整が必要となることがありますし、またそれぞれ副作用が生じるものもあるため、定期的に医師の診察をうけながら治療をうける必要があります。

ビタミンDとカルシウムの補充: 不足している場合、ビタミンDとカルシウムのサプリメントを処方されることがあります。これらの栄養素は骨の健康に重要です。


運動療法

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運動は骨密度を増加させるのに役立ちます。医師や理学療法士の指導の下で、適切な運動を行うことが大切です。


生活習慣の改善

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健康的な食事、適度な運動、禁煙、過度なアルコールの摂取を控えることなどを心がけることが治療に役立ちます。



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